救命救急医がパンデミックとの闘いを振り返る②

ECMO

2020年4月頃から始まったCOVID-19パンデミック。

救命救急医、そしてECMOの専門家として、本気で闘ってきました。

私は4月からオーストラリアへ留学します。

COVID-19が5類へ移行するとのニュースもあります。

私自身としては、パンデミックとの闘いはもう終わりかなと思っています。

 

本ブログでCOVID-19と闘った3年間を振り返りたいと思います。

~後編~

応援してくれた方々への感謝

前回、差別があったといった話を書きました。

しかし、応援してくれた方は、それ以上にたくさんいらっしゃいました。

私の旧友から久しぶりに連絡が来て、応援してくれたり、

子どものパパ友、ママ友、保育園の先生から応援されたり、

医局には様々な方々から応援メッセージが届きました。

応援頂いた全ての言葉は私の力になりました。

 

何より患者さんやそのご家族から頂いた感謝の言葉は本当に嬉しかったです。

残念ながら、救命できなかった患者さんも少なからずいます。

それでも感謝して頂いたご家族の皆様、本当にありがとうございました。

 

応援してくれた方々がいなければ、絶対に逃げ出していたと思います。

心から感謝いたします。

 

パンデミックを振り返って

命を懸けた戦いは、まるでアルマゲドンのヒーローになったかのようでした。

大袈裟で笑われるかもしれません。

それでも、自分だけは自分のことをほめてあげたいです。

こんなにも自分の仕事を誇らしく思ったのは初めてです。

やっぱり逃げなくて良かった。

振り返って、後悔のない3年間でした。

 

もし皆さんも何らかの形でコロナと関わった方がいらっしゃたら、自分をほめてあげてください。

どんなに小さなことでも構いません。

小さなパワーが集まって、日本は世界的に見ても成功した国として誇りましょう。

我々が皆で勝ち取った勝利だと思います。

 

自分の人生について

私は以前から人生を2つに分けていました。

前半のゴールは留学と決めて、必死に駆け抜けてきました。

頭が良くない私はとにかく学生時代に勉強しました。

救命救急医になってからもとにかく休まず働きました。

 

誰よりも勉強して、医学部に入って、誰よりも休まず働いて、救命救急医として一人前になり、ECMOの専門家としてチームを牽引してきました。

最終章として、コロナのパンデミックと闘って、我々は多くの命を救いました。

私は死の恐怖、臨床の多忙さ、ECMO教育のために講演や講習会のインストラクターとして全国を回り、講演や執筆活動で締め切りに追われる日々。

心も体もボロボロになりました。

始めは死ぬ覚悟を持って、絶対にパンデミックから逃げないと決めたので、死ななかっただけマシかなと思うようにしています。

コロナが5類へ変わるといったニュースを聞くと、何だか自分の人生の前半戦が完結したような感覚を覚えます。

前半戦のフィナーレがパンデミックとの闘いだったようです。

私事ばかりで恐縮ですが、私の人生の前半戦を振り返らせて頂きました。

お付き合い頂き、ありがとうございます。

 

私の人生の後半戦は、今年の4月にオーストラリアから始まります。

後半戦はこのブログを通じて、皆さんと一緒に歩んでいけたらと思っています。

引き続きよろしくお願いいたします。

 

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