とあるバスでの出来事 ~日本での自分を後悔~

留学

オーストラリアに到着して1週間目に起きたバスでの出来事です。

現地のバスには数回乗って、乗り方も覚えてきた頃でした。

 

その日は家族5人で公共のバスに乗り、移動していました。

長男は日本でもオーストラリアでも、いつも一番前の席(運転席の斜め後ろ)に一人で座ります。

  

妻と4歳の長女は優先席に座りました。

1歳の次女がベビーカーで寝ていましたので、優先席にベビーカーと一緒に座ったのです。

私はその真後ろにある(優先席ではない)普通席に座りました。

  

次第にバスは混雑してきて、ほぼ満席状態となりました。

そこで、70歳ぐらいの高齢男性が乗り込んできました。

障害があるわけではなく、歩行はしっかりしている方でした。

下手に席を譲れば、失礼になりかねない微妙な年齢です。

優先席に座っていた妻はそのまま座り続けました。

 

すると、その高齢男性がバスの降り際に、妻に向かって英語で何かを伝えて、バスを降りていきました。

スラングが入っていたのか、何と言ったのか理解できませんでしたので、我々は全く気にしませんでした。

(後から推測するに、高齢男性は妻に『席を譲るべきだろう。ばかやろう。』的なことを言ったのだと思います。)

その高齢男性の言葉を聞いた現地の中年女性が、我々に声をかけてきました。

『気にすることはないわ。母親として小さな子どもを面倒見てるのだから、あなたたちが優先席に座るべきよ。あなたたちは間違っていないわ。』

すると、若者の男性も我々に声をかけてくれました。

『その通りだよ。彼は失礼なやつだ。そのまま座ってて、大丈夫だよ。』

 

変な人はどこの世界にもいます。

そういう方は相手にしなければいいだけです。

それよりも、周囲の人が我々に優しい言葉をかけてきてくれたことに感動しました。

オーストラリアでは当然の声かけなのかもしれませんが、日本人の我々にはとても嬉しかったです。

  

おそらく日本で同じような出来事が起こっても、周囲の人は誰も声をかけてくれないと思います。

仮に私がその出来事の周囲にいた人間だったとしても、私は声をかけません。

声をかけるのは恥ずかしいと思って、ただひたすらに気まずい空気が流れることでしょう。

 

オーストラリアは、とても人が温かいです。

オーストラリアで今回の出来事を経験して、

苦しんでいる人に声をかけることは決して恥ずかしいことではありません。

声をかけた人が損をすることもありません。

言葉の力だけで人を救うことができるのです。

  

なぜ今まで私は声をかけなかったのだろう。。。

日本での自分を後悔したオーストラリアの日常でした。

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