過干渉の罪 ~マイクロマネジメントが子どもや部下を潰す~

その他

私はプライベートでは3児の父となり、職場ではECMOの現場を任せてもらえたりと、最近はリーダーとして人の上に立つことも増えてきました。

皆さんもきっと何らかのリーダーになることが少なくないと思います。

リーダーと言っても堅苦しいものではなく、家族の中でリーダーになることもあれば、友達との旅行でリーダー、飲み会でリーダー、様々な状況でリーダーになる機会があります。

私の場合、家庭では子ども達に『パパ、いやっ』と言われ、職場ではECMOについてきてくれる後輩がなかなか現れず、リーダー論について悩みました。

それからリーダーになる際、”あること”に気をつけてからは、子どもや後輩がついてきてくれるようになりました。

それは“過干渉をしない”です。

子どもへの教育

子どもは本当に多くの失敗をします。

『そんな歩き方してたら、こけるよ。ほら~、言った通りでしょ。』

このようなシーンは、子育てをしていたら、誰しも経験するのではないでしょうか。

 

ある日、公園に遊びに行った際、ある父親が子どもにブランコの乗り方を教えている光景を見ました。

その父親は子供に対して『ブランコが前に行くときは足を伸ばして、後ろに行くときは足を曲げる、両手はしっかり掴んで、背筋を伸ばして、目線は遠くを見て、足伸ばしてー、はいっ曲げる、伸ばしてー、はいっ曲げる、、、』

すると、子どもは『もうブランコしなーい。』

父親『待ちなさい!!練習すれば、上手になるから。もう一回、座って。』

皆さんは、この子がブランコをうまくなると思いますか?

(他人の家の教育方針に口を出すのは良くないことですが、、、)

まさに過干渉が子どものやる気を失わせている典型例だと思いました。

父親は子どもに正しいことを伝えています。

父親の言うとおりにすれば、子どもはブランコができるようになるでしょう。

言うとおりにすればですけど。。。

子どもは良い意味でも、悪い意味でも素直です。

だからこそ、子どもへの教育は本当に難しいです。

  

先日、小学校1年の長男がローラースケートを買いました。

私は長男に『スケート靴がV字になるように足を進めたら、前に行くよ。』

これだけを伝えて、自由に滑らせました。

もちろん何度もこけましたが、

『次はできるよ』『さっきよりうまくなったやん』『すごいやん』

私は具体的なアドバイスをせずに、こんな声かけばかりしていました。

 

それから長男は毎日のようにローラースケートの練習をしていたようです。

数日後、仕事終わりに長男のローラースケートの練習風景を見に行くと、

長男がローラースケートを華麗に滑りながら、私の方に近づいてきて、くるっと180度回転して、

『パパー、後ろ向きでも滑れるようになったよ。』

私は心の底から声が出ました。

『すげーな!!』

 

私の子育てのモットーは、環境を整えて、たくさん失敗させて、承認して、褒める。

すると、子どもはいつも予想を上回って成長していきます。 

 

子どもが命に関わるようなこと以外は、怒らずに見守っています。

子どもの失敗が予想できても、何も言いません。

あえて失敗させます。

たぶん他の親が私の子育てを見た時には、私のことを無責任な親だなと思っているでしょう。笑

 

後輩への教育

職場では自分の後輩が増えていき、後輩に対しては自分の子どもと同じように接しています。

子育て同様に、後輩に対しても”過干渉しない”をとても意識しています。

 

“マイクロマネジメント”という言葉をご存知でしょうか?

マイクロマネジメントとは、部下の状況を細かく管理して、細かく指示を出して、細かく報告させる。

いわゆる部下への過干渉です。

マイクロマネジメントを行うリーダーは、真面目に見えるかもしれません。

リーダー自身も頑張っているので、本人は良いことをしていると感じています。

ただし、これが問題なのです。

マイクロマネジメントは部下のやる気を下げて、指示待ち人間を作り、最終的には部下をうつ状態に追い込みます。

見方を変えれば、何もしないリーダーより、罪深いのかもしれません。

 

上司からすると、部下の失敗は予測できます。

なぜなら、自分が通ってきた道だから、どこで失敗するかだいたいわかります。

しかし、時には部下に失敗を経験させることが大事なのです。

そこで、何がいけなかったのかを考えさせ、次にどうすべきかを考えさせ、成長させていきます。

ブランコのやり方を教える父親のように、上司が何から何まで教えれば、確かに失敗することはないでしょう。

その一方で、成長することもないでしょう。

そして、指示待ち人間ができあがり、部下のやる気はなくなり、最終的には部下がうつ病もしくは転職して、組織に人がいなくなる。。。

そんな末路が待っています。

 

最後に

私の個人的な意見ですが、

特にプレイヤーとして優秀だった人が、リーダー論を勉強しないままリーダーになった際に、この落とし穴にはまる気がします。

マイクロマネジメントは、人を潰し、組織を壊す。

子育てでも、部下への教育でも共通する事実だと思います。

 

皆さんがリーダーになった際には、ぜひ気を付けてください。

もし、皆さんのリーダーがマイクロマネジメントをしていたら、ぜひ逃げてください。

 

【参考資料】元メジャーリーガー、吉井コーチの本。教えないことを気づかせてくれた本。

星野 耕大 | OFUSE (オフセ)
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